2025年10月、TBS NEWS DIGが報じたタレント・辻希美さんの長女・希空(のあ)さんに関する記事が、ある表現をきっかけにネット上で炎上しました。
話題になったのは、「安らかに眠る」という言い回し。
この表現が、日常的な意味合いを超えて“亡くなる”ことを連想させるとして、多くのネットユーザーから批判が殺到。
最終的に記事は削除される事態に発展しました。
当記事では、問題となった経緯、表現の意味、報道における言葉選びの重要性、そしてネット上の反応を整理し、今後メディアに求められる表現力について考察します。
問題となった表現
今回の発端は、辻希美さんの長女・希空さんが2025年10月6日にインスタグラムに投稿した1枚の写真。
8月に生まれたばかりの第5子(次女・夢空ちゃん)を抱く写真に「18歳差姉妹です」とコメントが添えられており、姉妹の愛情が伝わる微笑ましい投稿として注目されました。
しかしTBS NEWS DIGは、この記事に「安らかに眠る妹・夢空ちゃんを抱く姿を公開」といったタイトルをつけて配信。
この「安らかに眠る」という表現が問題視されたのです。
一般的に「安らかに眠る」は、葬儀や訃報の文脈で使われる表現であり、死を連想させる言葉です。
そのため、健康に眠っている赤ちゃんに対して使用したことで、「まるで亡くなったかのように聞こえる」とSNS上で混乱が広がりました。
引用:辻希空さん 公式インスタグラム
報道と表現のバランス
報道において、タイトルは記事の顔とも言える重要な要素です。
しかしその分、使う言葉1つ1つに慎重さが求められます。
今回のように、「安らかに眠る」という誤解を生みかねない表現を使用してしまうと、読者は一瞬でネガティブな印象を受けてしまいます。
事実、記事タイトルを見て「赤ちゃんが亡くなったのかと思った」と驚いた声が多数寄せられました。
TBSはこの反応を受け、当日中に記事を削除。
すでに該当ページは閲覧できない状態になっていますが、表現の選択ミスがいかに大きな波紋を広げるかが浮き彫りになった事例と言えます。
ネット上での反応と声
この騒動をきっかけに、過去の表現ミスが再び注目を集めています。
特に比較されたのが、9月末にSNS上で話題となった「無言の帰宅」という表現。
これは、外出先で亡くなった配偶者が自宅に戻ったことを伝える際に使用され、一部では感動的に受け止められた一方で、「まるで文学的表現のようだが不謹慎」といった批判も起こりました。
今回の「安らかに眠る」もまた、「“無言の帰宅”と同じレベルで不適切」という声がエックスなどで多く見られました。
・「“安らかに眠る”って…赤ちゃんの写真で使う言葉じゃない」
・「“無言の帰宅”といい、最近の日本語表現はズレすぎ」
・「メディアもSNSも、もっと言葉を大切にしてほしい」
SNSではこのように、表現の不適切さに敏感な声が多数を占めており、言葉の“使いどころ”に対する注目度が高まっていることが伺えます。

まとめ
今回の騒動は、赤ちゃんの写真というほのぼのした話題から、報道表現の在り方にまで発展しました。
「安らかに眠る」「無言の帰宅」といった表現は、日常会話では使わなくても、報道や投稿の中で強いインパクトを持つものです。
しかしその一方で、言葉の持つ本来の意味や文化的背景を理解しないまま使ってしまうと、受け手に誤解を与えたり、不安を煽ったりするリスクがあることも忘れてはいけません。
情報が瞬時に拡散する現代において、報道機関だけでなく、個人のSNS投稿にも“言葉の選び方”が問われる時代。
今回の1件をきっかけに、私たち1人1人が「言葉の重み」を再認識することが求められているのではないでしょうか。
当記事は以上となります。
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